『THIS IS IT』を観てきました。
クリエーターと名乗る以上、創作への真摯な熱意があるのは自然だと思うから
彼のその強さと深さ、謙虚な姿勢は改めて驚くことではなかった。
あれほどの表現をなし得る人物にはそれは無意識の必然なのだろう。
胸を打ったのはきっと、いま世の中に溢れかえっている曖昧な照れ隠し、
勘違いの自己愛、そして人としての浅さが、少しも画面に存在しないこと。
だからメッセージが明確に伝わる。
飛び抜けたテクニックとセンスを築きあげた彼だけど、していたことは決して超人的なことではない。
相手の目を見つめる、にっこり微笑む、心のこもったI love you を口にする。
当たり前のことが当たり前ではなく感じられたことがショックでもあった。
映画の中は彼が生きていた最後の時代、
これから私たちがすごすのは彼がいない時代。
未だに信じられなかったその事実を、改めてくっきりと認識させられる時間だった。
R.I.P.
どうぞ安らかに。