2006年 10月 01日
晴れ! ホテルの売店のおばちゃんから切手を買いポストカードを数枚投函する。 私の拙い「切手ください」の発音を何度も直してくれる。 無事届きますように。 なんだかこのまま北京のみですごすことになりそうだ。 もったいなような気もするけれど、動きたくもない。 向かいのYHのリス君にもおはようのあいさつ。 ホテルからほど近い、牛街というイスラム教徒の人たちが多く住む 地域まで歩いてゆく。 小吃屋で見たこともないものを朝ごはん用に買ってみる。 黄色いのは、もちもちとした米粉の生地に甘い餡子、 茶色いのは、素朴な小麦粉の生地が重なって胡麻が香ばしい。 牛街付近も細い路地が入り組み、古い町並みが残っているのだが それが逆に新鮮に目に映りどきどきする。 北京でいちばん歴史のある古刹、法然院へ。 入り口の男性が静かに中へ通してくれる。 その歴史の重さを変に意識せずにいられる、穏やかなお寺だ。 比較的簡素な雰囲気を持ちながら、でも手入れが行き届いており とても好感が持てる。 大きな通りに出て、イスラム寺院の牛街礼拝堂にたどり着いた。 鮮やかに着色された建物が眩しい。 奥の建物で礼拝が行われていたらしく信者の方たちが帰るところだった。 これまで歩いてきた純粋な中華街とは少し違って 看板や売られている食材などが珍しい。 アラビア文字はタイ語よりもさらに読めません。 今日はホテルを移る日なので正午前に急いでホテルへ戻ると 天井から水が漏って剥がれ落ち、床に大きく水溜りが出来ている。 驚きながらもフロントに電話して人を呼ぶと 飛んできてくれたペ・ヨンジュン風の眼鏡男子もまさに驚愕の表情。 何度も「申し訳ない」と謝ってくれて恐縮する。 その部屋のチェックアウトをすませ、鉄樹斜街を歩いている途中で 賑わっている食堂に思わず吸い込まれてしまう。 席に付いてからどうやら北京ダックのお店ということが分かり 本当は北京ダックを食べたいが、単品では量が多すぎるので しばし悩んで慎重かつ適当に2品注文。 一品は北京ダックと野菜の炒め物の春餅添え。 たくさん野菜も食べられるし、香りもすごく良い。 もう一品は厚揚げとゆで卵を八角風味で煮込んだもの。 間違いなく安心できる味。 たいへん美味しゅうございました。 大柵欄から脇道へ入ると、国内の旅行客が泊まる宿舎が集まる ごちゃごちゃした味のある通りがうねうねと続いている。 これまでも外国人と認識されずに話かけらえることは多かったが ここでも相変わらず激しく道を聞かれる。 明らかに日本人顔の私だが、そういう基準ではないらしい。 タクシーで本日の宿、侶松園賓館へ。 ここは私にとって今回の旅でいちばんのお楽しみの宿なのだ。 しかしここでも案内されたのは別棟だった。あらら。 本館のすぐ隣の、全く別のこじんまりした四合院の一部屋だ。 お部屋はこれまでにない豪華さ、そしてムーディー。 バスタブまである。 部屋を確認して本館を見学に。 レストランの若いマネージャーがこのホテルについて説明をしてくれる。 「この建物は清代のものです」と言う時の誇らしげな表情が忘れられない。 どうぞ中庭でのディナーを食べに来てくださいね、と営業するだけあって その庭はきれいに整えられている。 スタッフはすぐ顔を覚えてくれたし、こうして本館で遊んでいても大丈夫そう。 美しく装飾された館内は華やかさとくつろいだ雰囲気をも合わせ持っている。 ふと気づくとだいぶ時間が過ぎ、予定していた故宮見学の時間が迫っている。 いつまでも後回しにしていて見逃しそうなので、故宮へ急いで向かう。 半分走って故宮の神武門へ到着。 ぎりぎり間に合った。 予想していたが大変人が多く、どこもひどく混雑している。 一度は入ってみたかった故宮だが、この混雑の中ではそれも苦しいので さらりと見ることに決めていた。 大輪のダリアがきれいに咲いている。 中国といえばラスト・エンペラー、というほどある意味、清代の印象が強いので ここであの溥儀が…、と感慨深いものがある。 それにしても人が多いので、自然と空いているところを見ています。 しかも最後に楽しみにしていた太和殿はやっぱり工事中。あぁ…。 この姿には泣けてきます。 閉園間際に天安門側から出て、疲れた体で地鉄に乗り国貿駅へ。 中国国際貿易中心は、世界のブランドショップが入った 中国最先端かつゴージャスなショッピングセンター。 買うものはありませんが、繊細な刺繍のアンティーク作品にため息をついたり、 星巴克お茶を飲んだりしながら休憩します。 建国門外大街は単に大きな通りであるだけでなく、 立ち並ぶ新しい建築に圧倒的な存在感がある。 タイのシーロムに似ているかもしれない。 夜の街に輝くビルを写真にたくさん収める。 夜も更けホテル近くへ戻り、楽しみにしていた餃子屋を目指す。 しかし最近、別の店に変わってしまったようだ。 名前が変わっただけだったりするかもと思い、ワンタンを食べるが やっぱり別物のようです。 兄さんたちの愛想は悪くないんだけど、この旅初めてのがっかりごはん。 なぜかビールが進むとても塩の効いたワンタン。 ある意味、珍しいかな。 >> 8日目につづく
by loquat_photo
| 2006-10-01 00:00
| 2006年北京の旅
|
ファン申請 |
||